音の声が怯えているようだった


「今後あぁいうのは渡さないで
 本人は着ても気が付かないから」

「…はい」



陸くんに静かに返事をする


「陸ちゃん、音ちゃんもわざとじゃないから許してあげて?
 見たのが僕たちだけならいいけど…
 周りの人も結構見てたみたいだよ…?」

「はぁ〜…店員が来たらなんとか誤魔化しといて」




その声とともに陸くんがカーテンを開け中に入ってくる




ちょっ?!なんで?!




「ちょっと!陸くん!何で入ってくるの?!」


私は思わず小声で話しかける


試着室に2人っておかしいでしょ


陸くんはメガネをとる




そして何も言わずに私の肩に頭を乗せる


身長差があるから背中が少し丸くなる



そしてそのまま何も言わない




「あの〜…なんで何も言わないの?」


私は陸くんに話しかける