真っ白な世界。

差し出された手を

しっかりと握ると

走り出した。


あなたに教えてもらった世界で

私は戦い方を知った。

信じられない程狡い人がいて、

馬鹿みたいなお人好しがいて、

頼ることを知らない人がいて、

純粋すぎて騙される人がいて、

私だけに愛をくれる人がいて、

だから·····きっと

この部屋を出たらまた、

色んなことがあるんだろうな。


裸足のまま走りながら前を行く

彼に私は言った。

「····また色んなことを

教えてくださいね」


振り返った彼は

何故か昔の顔が重なって見えた。



「随分世界は変わってますから、

今度はまゆきさんに

〝今の世界〟を教えますよ」






























これを人は幸せと言うんだと感じた。










おわり