真っ白な世界。

「さようなら、卑怯者」


背筋はまっすぐ、

ズレることを知らない

剣筋は逃げ惑う

新見さんを迷わず

斬った。

「まぁ、木刀ですけどね」




くるりと振り向いたこの人は

あの優しい笑顔で言った。


「逃げましょう」


新撰組にいた頃も

私が捕まっていたら

命懸けで助けてくれた。

ひとつ違うとすれば〝一緒〟に

逃げる選択をしたことだと思う。