真っ白な世界。

それでも一向に咳は

治らなかったが

忙しくなる仕事を前に

あまり気にしなくなった。

そして年を越して少し経った頃だ。

試衛館から共に

過ごしてきた仲間たちにとって

苦しい出来事が起きた。

「総司、今すぐこの宿へ行ってこい」

「なんのためにですか····?」

「ケジメだ」



····嘘であってくれ。

手紙に書かれた宿の名前だけは

嘘であってくれ。

·····山南さんの脱走なんて

どうか嘘であって欲しい。


···············どうか·····。