100回生贄として殺されたので101回目の転生では幸福な人生を願って令嬢になったけれど何故か元凶が偏愛してくる



「さっき下げた私のフォーク、ポケットにくすねるのはやめなさい」

「違います。古くなっていたので新しいフォークに交換するだけです」

「まさか、今までもやってたんじゃ」

「決して私の部屋には入らないでくださいね。コレクションを見られるのは恥ずかしいので」

照れるようなハーディスの声に私はすぐさま立ち上がり、両手で腕を捕まえようとするとスルリと逃げられた。

「あぁっティアナ様!
私を押し倒したいのでしたらどうか続きはお嬢様のお部屋で是非」

「違うから!そして恥じらうんじゃ無い!!」

頬を染めるハーディスと追いかける状況になって、忘れていた両親を見れば何故か微笑ましく見ている。

「相変わらず仲が良いわね」

「良いことだ」

どうやら今までもこれが通常だったらしい。
気がつけば私の方が後ろから大きな身体に抱きしめられて、私の耳にハーディスの息がかかる。

「私の部屋に来るときには、どうぞ覚悟を決めてからにして下さいね」

「どんな覚悟よ」

思わず拳で腹を殴ったが効果は無かったらしい。
なんて可愛らしい拳、という恍惚な表情に私は軽蔑した目を向けるしか無かった。