それ行け、ぽっくん!!

ええい…開き直ってしまえ!!



「にーさんにはボクから聞いたって言わないでくださいね。
去年、10年くらい付き合っていた人と別れて、精神的に不安定になって…」

ねーさんはボクの言葉に何やら考えている様子だった。

「ボクはこの3月から今の職場にバイトで入ったんですけど、その時は兄さん、しばらく仕事を休んでいました。
確か4月から復帰したはずです」

ねーさんは小さく、そう…と呟いた。

やっぱり、ショックだよね。



「ごめんなさい、こんな話をして。
でも、ねーさん…、ごめんなさい、有野さんにはこの話を知っていて欲しかった」

あああ!!

またしても、やってしまった!!

ボクは恐る恐るねーさんの顔を見つめた。

怒って…

ない。

苦笑いをして、

「別にねーさんでも、何とでも呼んでくれて構わないけど。
…ありがとう、三木くんの事を教えてくれて」



ボクは満面の笑みを浮かべた。