「ぽっくん、どうした?」

帰店して。

班に戻ったらにーさんが声をかけてくれたけど。

ボクは涙が止まらなくて。

机に平伏して大泣きしてしまった。



毎日会うわけじゃない。

たまに会って話するだけなのに。

張り詰めた緊張をふと、解してくれるおばあちゃんの優しい笑顔とその声を。

もう見る事も聞く事も出来ないなんて。

寂し過ぎる…





ああ。

こんな事ならあともう少し、次の区域を覚えるの、遅らせば良かった。

…なんて言うのは。

いつも励ましてくれたおばあちゃんに申し訳ない。



ボクは何があっても。

上を向いて頑張らなくてはいけないんだ。