「ねぇ、かずくん」
聖美の温もりでうとうとしていた
こんなときあや子を思い出す
酷い旦那だよ 俺は
「私…こっちに引っ越してもいい?」
「…どうして?」
驚いた
聖美が自分の両親と暮らす豪邸をでて、この田舎にきたいなんて
「半年…辛かったの」
俺の胸に顔をうずめ、呟く
「ふぅ…俺も寂しいよ」
「じゃぁ!」
「両親はなんて?」
「聖美の好きなようにって!」
ちっ…
心の中で舌打ちをした
聖美は最良の妻だが…
あや子に知り合って、なんとなく物足りなくて
「じゃ、来月からね」
鼻唄まじりの聖美はシャワーを浴びにベッドをでる
俺は口に出して舌打ちした


