「倉掛さんの荷物……俺の荷物の上に乗せて」
「え?いいけど……どうしたの?」
彼女の分の荷物が置かれた瞬間に「じゃあ、行ってきます」と倉掛さんに伝える。
「え、どういう、」
「俺が資料室に行ってくる。倉掛さんは……少し寝てて」
「で、でも……」
悩んでいる彼女を見て、俺は背中を向けて歩き出す。
少しだけ振り返って「早く元気になってね」と言うと、倉掛さんは、なぜだか泣き出しそうな顔をした。
そして――
ドンッ
倉掛さんが俺の背中に飛び込む。
軽い衝撃に、持っている荷物が僅かに揺れた。
「く、倉掛さん……?」
「ごめん、トキくん。ごめんね……」
すごく弱々しい声。
だけども、絶対に俺を一人で資料室に行かせないような、そんな意思も垣間見える。



