寡黙なトキくんの甘い溺愛


すると、ちょうど授業が終わった。

寝ていた罰なのか、先生から「倉掛さん、これを資料室へ」と先生からおつかいを頼まれた倉掛さん。

咄嗟に「俺も行く」と、後ろから倉掛さんに声を掛けた。



「え、トキくん?」

「俺も手伝う。その……倉掛さんさえよければ……」



一瞬ビックリしたような彼女は、少し間をおいて「ありがとう」と言ってくれた。



「(良かった、迷惑じゃなかったのか)」



大橋のようにオープンな性格じゃないから、人との距離感が分からない。

大橋くらい積極的に行けたらいいけど……。こういう時は、大橋の大胆な性格が少し羨ましい。

相条さんから「押しすぎの圧でいけ」と言われているけど……それが難しい。最近身をもって体感してる。



「えっと、じゃあ――よろしくお願いします」

「……うん」



荷物を二人で均等に持って、出発する。

案外重い荷物に、倉掛さんは「おっとと」と少しよろけた。