すると、トキくんが言いにくそうに「あのさ」と口を開いた。
「前に大橋と内緒話してたの見ちゃって……あれって」
「へ?大橋くんと?」
「…………何でもない。忘れて」
「そ、そう?」
何かいいたげだったけど……何だろう?
このまま沈黙というのもアレだから、大橋くんの話題もそこそこに、部活の話を振る。
「そういえばトキくんって何部に入るの?」
「入らないよ」
「え、でも毎日部活に行ってるんじゃ……」
「助っ人だよ。その日に呼ばれた部活に顔を出してる」
え、じゃあ、オールマイティに何でもできるってこと!?
「す、すごいねトキくん!そんなカッコいい人いるんだね、ビックリしちゃった」
「カッコイイ……って、そんな事ないよ」
「あるよ!普通そんな事できないから、すごいよ!トキくんはっ!」
興奮して思わず大きな声を出す私に、トキくんは「ふふ」と少しはにかんだ。



