寡黙なトキくんの甘い溺愛


「つ、繋がないよ!恥ずかしいもんッ」

「ちぇ~つれないのォ」



残念そうにする大橋くんは、机の間をひょいひょい移動して、あっという間に教壇に立った。

そして「はーい、皆ちょっと注目~」と大きな声を出して、皆の視線を一気に集める。



「(わ、私も早くいかなきゃ!)」



焦って動こうとしたからか、自分の机にかけてある鞄に、激しくぶつかってしまう。



「(わ、コケる……っ!)」



パシッ



「だ、大丈夫……?」

「うん、なんとか……ありがとう」



トキくんが手を引っ張ってくれて、なんとかこけずに済んだ。

さっき大橋くんと繋がなかった手は、今、トキくんと繋がっている。



「~っあ、ありがとう」

「……うん」



急に恥ずかしくなって、パっと手を離す。あ、あんまり印象良くなかったかな……。

少しだけ不安になりながらも、大橋くんの元に、急いで向かった。