寡黙なトキくんの甘い溺愛


「なーんだ、そういうこと。ビックリして損した」



しずかちゃんはやっと席に座り、カバンの中の整理を始めた。トキくんも、今となってはどこ吹く風な様子。

大橋くんは「やれやれ」と小声でつぶやいて、出し物をまとめた紙をヒラヒラ泳がせた。



「じゃあ、この案を今から皆に発表する?大体みんな登校したようだし、一限目は移動教室じゃないから、絶好の機会だと思うよ!」

「あ、そっか。皆の賛成を得てから、先生に提出しなきゃだもんね」

「そうそう。昨日は迷惑をかけたし、俺が喋るよ。倉掛さんはフォローしてくれると助かるな!」

「うん、ありがとう」



私が皆の前で話すことを苦手って、なんとなく分かってくれてるのかな?

まあ、私の地味な見た目からして「大観衆の前で演説が得意そう」と思う人はいないか。