「流れちゃまずい噂でもあったわけ?」
「いや、俺のじゃないよ」
「へ?じゃあ、誰の?」
私が尋ねると、大橋くんはニヤリと笑ってトキくんを見た。
え、まさかトキくんの事?
「昨日トキくんが誤解を招くような事を言ってたからさぁ、訂正しといてあげたよ」
「……何の話」
「ほら~皆がいる前で堂々と言ってたじゃん。“好きな人がいる”って」
「!?」
「「え!」」
大橋くんの言葉に、私を含めた三人がビックリする。
え、だって……えぇ!?トキくんってもう好きな人いるの?
「(いちゃうの?好きな人……)」
ドキドキと鼓動が早くなる。だけどトキくんの「違う」という言葉に、少しだけホッとした。
「ふ〜ん」とトキくんと私を交互に見た大橋くんは、ニヤリと意味ありげに笑う。
「まぁそういうことにしとくよ。念の為、火消ししただけだから。後は煮るなり焼くなり、ご自由に。
ね、トキくん?」
「……っ」
すぐに訂正したトキくんだけど、あ……耳が赤い。
からかわれて照れてるだけ?
それとも……。



