「昨日は本当にごめん!」
「もういいよ~新オリのことをうみ先生に聞いてなかったんだから、仕方ないよ」
入学式の翌日。
席の隣で平謝りしている大橋くんは、昨日の事を私に謝っていた。
「でも一人で考えるの大変だったでしょ?これ、すごいよく出来てるよ!」
「ありがとう、でも……その、一人じゃなかったの」
「相条さん?」
「ううん……」
昨日、新オリの出し物についてまとめた紙を見る大橋くん。
それは私一人の力ではなくて……
「トキくんが手伝ってくれたの」
「……へぇ、トキくんが」
「(大橋くんもトキくんって呼んでるんだ)」
いつの間にそんなに仲良くなったのかな?あ、でも大橋くんはフレンドリーな性格だから、誰とでもすぐに仲良くできるか。
そんなことを思っていると、教室のドアからトキくんが入ってくる。
「キャー」という女子の歓声つきで。