「隣……座っていい?」
「え、うん。どうぞどうぞ」
しずかちゃんの席に、ギッと音を立てて座るトキくん。
さっき二人で話した時よりもグッと距離が近くなって、少しドキッとしてしまう。
「(私……普通に出来てるかな?)」
初恋「だった」人を、チラリと盗み見る。ボサボサ頭だったトキくんの黒髪は、今風のちょっとウェーブがかかったオシャレヘアになっていて……。
髪の毛だけで、こんなに印象って違うんだなぁ。
「……あの」
「へ?」
「そんなに見られたら……さすがに恥ずかしい」
「あ、ご、ごめん!」
「ううん……」
顔を赤くしたトキくん。
少し照れたのか、私に向けていた体を黒板の方へ向き直した。



