文化祭じゃないんだから、一致団結して「これしよう!」って言う流れにもならないし……。



「しずかちゃんには心配かけたくないから“ 案がある”なんて言ったけど……あったら教えてほしいくらいだよ〜」



机にコツンとおデコを当てる。

うーん、どうにかしなくっちゃ……ただでさえ時間が無いんだから……っ。



「(でも、何も思い浮かばないよ……っ)」



焦ってギュッと目を瞑った、その時――



「大丈夫?」



私の肩に重みがかかる。

ポンポンと、優しく肩を叩いてくれた人。

その人は――



「あ、トキくん」



私の初恋「だった」人。