「ほら、ここ。ウチのクラスにアオの名前が貼ってある……」
「え」
「あらまー。ほんと。砂那が諦めきれないのね、アオ」
するとやっと編入生だと理解してもらったアオくんが、走って私とトキくんの前に来た。だいぶ無理をして走ったんだと思おう。息が上がって、肩がすごい速さで上下に動いてる……。
「おい、お前!!」
「え、俺?」
「そう!お前!!」
息も絶え絶えにトキくんを指さすアオくん。するとしずかちゃんが「お前じゃないよ。砂那の彼氏のトキくんだよ」と冷やかしを込めた声色で応戦した。
すると当然、アオくんも怒るわけで……
「お前!トキ!!決闘を申し込む!今ここで柔道で勝負しろ!今すぐだ!!」
そんな事を、皆がいる前で言っちゃうのだった。