寡黙なトキくんの甘い溺愛


拒否されたことに、少しだけショックを受けていると砂那が「ごめんね」と謝る。



「トキくんと付き合いたいって思った。トキくんの隣を歩きたいって……でも、今の私じゃ、不釣り合いだから、似合わないから……自信がなかったの。私がトキくんの彼女になったら、絶対、みんなから変な目で見られるって」

「そんなこと……」



俺が雰囲気を変えたばかりに、砂那がこんなに悩んでいることが申し訳なくなって……また中学の自分に戻ろうかとも考えた。さえなくて、地味な俺に。だけど背は伸びてしまったし、あの頃のトキコちゃんは、もういない。

「俺は……」暗くなった声に、砂那が反応した。



「あの、違うの!だからね……その、自分に自信をつけたくて。もっともっと……堂々とトキくんの傍にいたくて。だから、その……ごめん。口では上手く説明できないから、直接見て貰ってもいい?」

「え、うん。もちろん」



すると、中から控えめにガチャという音が聞こえ、しずしずと砂那が出て来た。

そして俺は、天地がひっくり返るほど、驚くことになる――