「トキくんと両想いになれて嬉しかった。すごく、幸せだった。だけど、その……私たち、付き合ってるのかな?って、ずっと疑問で、不思議で……じれったかった」
「え――」
「トキくんは、私とどうなりたいんだろうって、ずっと気になってたの」
「っ!」
まさか砂那の口から、そんな言葉が出るとは思わなかった。俺がずっと気にしていた事を、まさか砂那も同じように疑問に思っていてくれてたなんて……それだけで、胸が満たされる気がした。
だけど砂那は「私は」と、少し切羽詰まったような声を出す。
「私は、ずっと……トキくんの隣にいたかった。その……付き合いたかったの!トキくんの彼女だって、思いたかった」
「さ、砂那……」
堪え切れずに、ドアを開けようとする。すると砂那は「まだダメ!」とグッと、俺とは反対方向へ力を加えた。



