寡黙なトキくんの甘い溺愛



ガチャ



開けると、そこにいたのは小さな扉に似合う小さな自分。それは、今、この瞬間に少しずつ成長している自分自身。自身という「自信」だった。




「トキくんが、私の事を……好き……?」

「好きだよ。俺は……初めて会った日から今日まで、ずっと砂那が好きだった。忘れた事はなかった。会いたくて仕方なくて……だけど会う方法がなくて。再会するまで、本当に長い時間だった。

また会えたのが奇跡だ。そして一緒のクラスになれたのも、こうやって君に直接思いを伝えられたのも――全て嬉しくて……って、何はしゃいでるんだろうな俺。ごめんね……」



ごめん――と謝ったトキくんは、なぜだか泣きそうになっていて。私の頬に添えられていた手が、フルフルと震えている。



「トキくん……」



たくさんの思いが、トキくんの中に芽吹いている。そして、私も――トキくんに思われることで、必要と言われることで芽吹いた「自信」。その芽にしずかちゃんの励ましや、大橋くんの告白が水となり、どんどん芽が成長する。



「(あぁ、私……もう大丈夫)」



満たされた私が、今、ここにいる。目を細めると、簡単に涙が落ちた。悲しみの涙じゃない。嬉しくて、嬉しくて――どうしようもなく幸せな涙。