寡黙なトキくんの甘い溺愛


「で?」と大橋。「トキくんは、どうしてここにいるの?」と聞くところを見ると、どうやら俺が柔道部に入った事を知らないらしい。


「……部活帰り」

「今日はどこの助っ人?最近サッカー部に来てくれないから、先輩たち寂しそうだよ。またシバいてやってよ」

「後輩の発言とは思えないな」

「エースだからね」



ニッと自信満々で笑う大橋。こいつの、こういう所は少しだけ尊敬している。自分に自信があるところ。それが根拠のない自信なら、なおさら羨ましい。



「……柔道部に正式に入部したんだよ」

「へ~……え!?柔道!?なんで!?」

「アオとの試合……って、忘れてたな?」

「え……あ、あ~」



手をポンと叩いて「そんな事もあったね」と言ってのける大橋。こいつ、本当に自分のこと以外は適当な奴だな。