「トキくんと砂那ちゃんが、なんか特別な関係ってのは分かるよ。トキくんも砂那ちゃんにだけは雰囲気違うし……そんなトキくんに、砂那ちゃんも心を許してるみたいだし。
でもさ、それだけで引き下がるなんて悔しいじゃん。
俺に告白してくれる女子っていっぱいいるよ?可愛い子も美人な子も、たーくさん。
でもさ、この子じゃないとイヤだ――ってのがないんだよな。皆同じに見えちゃって」
ふう、と、一息つく大橋。
俺は口を挟まずに、そのまま寡黙を貫く。
「砂那ちゃんの事が気になったのは、新オリの日からで……確かに、初めは見た目が可愛くて惹かれたけど……でも、違うんだよな。今の砂那ちゃんって、元に戻ってるじゃん?その、地味っていうか……一緒にいるしずかちゃんの方が美人だし。
って、やめてやめて。睨まないでよトキくん。
でもさ、俺おかしいんだよ。新オリの時じゃない、今の地味な砂那ちゃんにだって、ずっとドキドキしてるんだ。この子じゃないとイヤだって、砂那ちゃんに好きになってほしいって……。
特定の誰かの事をそう思うのは、初めてで戸惑ったけど、たぶんこれが、恋なんだなって思った。
俺が初めて、本気になった女の子。大切にしたい、振り向いてほしい。
どうやったら俺の事好きになってくれるかな?って、最近はそんなことばかり考えてるんだ」



