寡黙なトキくんの甘い溺愛


落ち着いた黒い髪は直毛じゃなくて、柔らかそうな猫っ毛。大きくて切れ長の綺麗な瞳も、透き通るような黒色だった。

あと、背が高い。たぶん、クラスで一番。


大橋くんもイケメンだけど、この男の人は――また違ったイケメン。

カッコイイ……。



「「「「キャー!!」」」」

「(ハッ!)」



女子達の黄色い歓声で、我に返る。しまった、普通に見惚れてた!

歓声はどうやら、さっき私に話しかけてきた男の人に注がれているようで……でも、当の本人は寡黙を貫いて、黙ったままだった。

ガタンと椅子を引いて、私の後ろの席に座る。う、後ろの人なんだ……っ。



「砂那、知り合い?」



しずかちゃんに肩を叩かれる。

私は咄嗟に、首を振ってしまった。