寡黙なトキくんの甘い溺愛


「!?」



いつの間にか俺の隣にいた大橋。頭には既にハチマキが巻かれてある。



「トキくん、倉掛さん見ながら”可愛い”って呟いてたよー?」

「……気のせいだろ」

「ほんとほんとー。それよりさ、俺のハチマキだけ大橋じゃなくて大カバって書かれてるんだけど、なんで?」

「ごめん、間違えた」

「わざとだろ、トキくん!!」



大馬鹿って書かなかっただけ、ありがたいと思えよな。学級委員の仕事をほとんどしてこなかった大橋に対する、怒りのメッセージだ。

その時、先生たちがニヤニヤして「集合」と合図をする。俺と大橋は比較的、先生の近くにいたので、体の向きを変えただけで話を続けた。