寡黙なトキくんの甘い溺愛



「(……おせーよ)」



倉掛さんの魅力に、気づくのがおせーよ。

それに――その魅力は、俺一人が知っていれば充分だ。


ポンっ


と倉掛さんの背中を、皆に見えないように押す。すると、緊張でカチコチになっていた倉掛さんと目があった。



「(大丈夫だから)」



小声でいうと涙目の倉掛さんが「うん」と大きく頷いて、やっと皆の前にハチマキを広げた。


――結果から言えば、皆すごく喜んだ。ハチマキ一つで団結力が生まれたのか、他クラスよりもC組みんなの距離感は近い。



「もう~!一人で作るなって言ったのにー!」

「ごめんねしずかちゃん~!でもトキくんが手伝ってくれたから……っ」



そう言って俺をチラチラ見て笑ってくれる倉掛さんが、ひどく可愛い。小動物的な可愛さもあるし、ちゃんと女の子の可愛さもあるし……。保健室の時みたいに、もう一回、抱きしめたい――なんて思ったりして。

なんかもう、倉掛さんの全てが、



「可愛い……」

「やっぱトキくんもそー思う?」