寡黙なトキくんの甘い溺愛


急な出来事にもかかわらず、しずかちゃんはニコッと笑って答える。



「相条しずかでーす。よろしくー」

「倉掛砂那です、よろしくね」



すると大橋くんは「ひゃー可愛い子が揃ってるねぇ」とニヤけた顔を隠そうともせずに、私の隣の席に座った。どうやら私と隣同士らしい。

ちなみに、私の反対の隣の席はしずかちゃん。クラスが一緒な上に、席まで隣同士なんて……すごくラッキー!



「よろしくねー!ねね、相条さんと倉掛さんは何中?」

「私は北中、砂那は南中だよ」



しずかちゃんが答えると「別中なのに、もうそんなに仲良くなってんの?すごいね」とキラキラした目で私たちを見つめた。



「塾が一緒だったから――ね、しずかちゃん」

「そーそー。大橋は?何中?」

「うーんと……俺は東中。あのさ、”東中の大門”って聞いたことない?」

「ごめん。ない」



しずかちゃんが速攻で答えると、大橋くんは泣くフリをして「そっかー」と肩を落とした。