「ありがとう、トキくん」
お礼を言うと、トキくんは私から目を逸らした。上を向いて、少しだけ空を見て……ゆっくりと、また私に視線を戻す。
「……じゃあさ、俺からお返ししていい?」
「お返し?」
「目……瞑って」
「(え!それって……っ)」
カーッとすぐに赤面した私を見て、さすがのトキくんも動揺したらしい。
「いや、その……イヤらしい意味では、ないから……ごめん、驚いたよね」
「え!あ、こっちこそ!ごめん!」
ひー!自意識過剰になってた!恥ずかしい……っ。
穴があったら入りたい思いで、目を閉じる。すると、すぐにトキくんの気配を身近に感じた。
それに……髪がくすぐったい。髪を触ってるのかな?
「……できた」
「え、これ……」
目を開けた時、トキくんは既に私から離れていて……残ったのは、私の髪を結っている「新しい」ゴム。
鏡を取り出して見てみると……



