寡黙なトキくんの甘い溺愛


「あ、その…………ごめん」

「ふふ、大丈夫だよ。人気者も大変だね」

「(俺が噂されているの聞こえてたのか……)」



倉掛さんから見て、イメチェンした俺はどう写ってるんだろう。大橋と同じ分類にされてないか、それだけが不安だ。

女子から噂されて喜ぶ俺じゃないというのを、分かってくれたらいいのだけど……。


そんな事を思っていると、倉掛さんから「トキくん」と呼ばれる。

二人並んで歩いている、というよりは俺が半歩先を歩いているから、振り返って返事をする。



「どうしたの?」

「資料室って、こっちなの?」



なかなか資料室につかない事に疑問を覚えた倉掛さん。

「私まだ校内地図を覚えていなくて」と申し訳なさそうな顔をした。