葵から逃げてきて、一人教室の机に向かう。
申し訳ないけど今はこうするしか自分の感情を抑えられない。
チャイムが鳴り1時間目の英語の授業が始まる。
今日は朝から重い話をしてしまったから中々授業が身に入らなかった。
4時間目が終わって葵が私のところに来る。
「美久、朝からまじごめん。一緒にお昼食べよ?」
「ううん。私も強くあたっちゃったごめんね。早くお昼食べよ。」
彼女はやったっと小さく声をもらして私と席をくっつけてくる。
こういうところはほんとにすごいなと思う。葵は私と違って素直に話せる。自分が悪いなと感じたらすぐに謝ってくる。
私とは正反対だ。
葵みたいな人が人生において得するんだなと自虐的な笑みを浮かべる。
そう私には生きる意味なんてないのだから。