【コミカライズ決定】王太子妃候補クララの恋愛事情~政略結婚なんてお断りします~

 それから3人は、衣装のコンセプトやデザイン、今後のやり取りの方法等について話し合った。
 女性の意見も重要ということで、コーエンはクララの意見もきちんと採用してくれる。クララはそれが、とても嬉しかった。
 何度も紅茶のお代わりをし、3人が店を出ると、既に夕陽が地平線の向こうに沈みかけていた。


「城に帰るか。色々名残惜しいけど」


 コーエンは伸びをしながら、チラリとクララを見た。


(次、城を出ることができるのはいつになるだろう)


 クララも少し残念に思った。


「あっ、俺はここで失礼するわ。寄り道して帰るからさ」


 そう口にしたのはシリウスだった。何やらソワソワとしながら、楽しそうな含み笑いを浮かべている。


「なんだよ。またどっかに女でも作ったわけ?」

「まぁね。こういう機会でもないと会いに行く時間も取れないからさ。忘れられないようにしないと」


 女性には立ち入れない会話に、クララはそっと目を逸らす。


(シリウスって結構誠実そうな人に見えたのに……)


 案外人は見かけによらないのかもしれない。そうクララが思ったその時だった。


「なぁ、お前が色々動き回ってるのって、やっぱり『ジェシカ』のためか?」