「ん~~~~さすがカール。あの高さから飛び降りて、的確に急所を刺してくんだもんなぁ」

「えっ、飛び降りた!?」

「そう。コーエンがイゾーレ嬢を逃がしたのを合図に、カールが熊を攻撃したってわけ。中々に鮮やかな連携プレイだったでしょ?」

「そう、ですね……」


 確かに素晴らしい連携だったのかもしれないが、一瞬を争う状況だったイゾーレを思えば、もっと早く駆けつけてほしかったとクララは思ってしまう。

 クララの意図に気づいたのだろう、フリードはクスクス笑い声を上げた。


「しかもあの二人、あれで打ち合わせとか何もしてないんだよ?」

「えぇ!?」


 すごいでしょう?と尋ねながら、フリードは首を傾けた。


「そんなことが可能なんでしょうか?どちらかというと、二人は仲が良くないように見えていましたが」

「うん。でも幼い頃から共に剣を習った仲だしね。相手の考えてることが分かるんだと思うよ、きっと」