コンスタンス様が最愛の存在であるラウィーニアを追うために、出した船は軍事国家レジュラスでも二つしかまだ所有していない最新鋭の性能を持つ軍船だったらしい。

 追いかけられる側の船に乗っていた私たちが思わず目を疑うような、とんでもない速度だったのは意図的に巻き起こした強風だけのせいではなかったらしい。

 私は王宮騎士団の幹部の一人であるランスロットに用意されているという大きな船室へと先に案内され、船旅では贅沢なはずのお湯をたっぷり使ったお風呂に入り悠々と楽しんだ。

 風呂上がりの私がベッドに寝転んでうとうとしていた頃、やっと色々な仕事を終えたらしいランスロットは船室へとやって来た。