ズキンッ。
まるで頭の中で絡み合った茨が眠りから覚めたかのような頭痛に襲われる。
「ッ…」
倒れ掛かると琉くんが前から私を抱き止めた。
「おい、大丈夫か!?」
「ごめんなさ…頭痛が……」
「なるほど。そういうことか」
「雪乃!」
美青ちゃんが駆けてきた。
「美青ちゃ…」
「チッ、鬼雪姫のおでましか」
「看板の裏を見たわ」
「立ち入り禁止の文字を見て驚いたわよ」
「まさか全国頂点の暴走族氷浦がこんな子供騙しな罠を仕掛けるなんてね」
琉くんの顔がまるで氷のように強張る。
「それがどうした?」
「邪魔すんじゃねぇ、今すぐ消えろ」
「雪乃、今助けるからね」
「助けるだ? あー、うぜぇ鬼雪姫だな」
琉くんは私を離すと頭を撫でる。
「すまねぇが少しここで待ってろ」
琉くんが背を向けると、
私は特攻服の裾をぎゅっと掴む。
「やめ…て、お願い。今校外学習中だから…」
「悪いが俺はお前しか興味ねぇ」
琉くんは私の手を振り払う。



