「嬉しそうっすね」
 連れの紺のブレザーを着崩した白髪の男子が話しかける。

「“総長”」

「校外学習か」
「こりゃやっと楽しめそうだな」

 青髪の男の子は見えないように首に付けていたネックレスを取り出す。

 インゴットの裏に雪の結晶のシールが貼られたゴールドのネックレスがキラリと光り、ぎゅっと握り締める。