黒髪でパーマをかけたショートボブ。
赤いカラコン。
左耳に雪ピアス。
黒のロング丈ジャケット。
「おい、アレって……」
「鬼雪元4代目総長雪平柾じゃね…?」
周りの族達が慌ててひれ伏す。
「もう二度と会うことはないと思っていたが」
「まさかここで会うとはな」
「宙」
「雪平さん…なんで…」
「亡き彼女が好きだったツリーを見に来た。悪いか?」
「いえ」
「…宙くん、亡き彼女って?」
私はコソッと尋ねる。
「…氷浦との抗争で失ったんだよ」
その答えを聞き、私は何も返せなかった。
「お前は彼女とデートか」
「はい」
雪平さんは私を睨むように見つめる。
私はゾクッとした。
「そういえばお前とは本気でやり合ったことは1度もなかったな」
「族達もいるし、ちょうどいい。俺がお前の今の実力を見てやろう」
え……。
「鬼雪を乗っ取って総長になったからには、さぞかし強くなったんだろうな?」
「本気でやり合えるくらいには」
「ほう。それは楽しみだ」
「ではバイク対決といこうか」
喧嘩じゃなくて、バイク対決!?



