最強総長は姫を眠らせない。🌹


 冬休みに入った12月21日の19時。グレーのハーフコート姿の私は(りゅう)くんのバイクの後ろに乗り、星羽(ほしばね)高校に向かっていた。

 裏玄関の前に到着すると(りゅう)くんはバイクを停める。

 お互いバイクから降りると、ファージャンパー姿の(りゅう)くんは私のヘルメットを外して、ホルダーにかけた。

 (そら)くんとは朝、ベットでいちゃいちゃしてからゆったり(そら)くんが作ってくれたチャーハンを食べて、15時30分まで今のソファーで(そら)くんの膝に乗ってクリスマスのカタログを一緒に見たりしてた。
 でも1時間前に(りゅう)くんから突然、『始まったぞ、皆既月食』と電話で報告され、今に至る。

 (りゅう)くんに誰にも内緒にしろよと言われたけど、今回は(そら)くんにラインで散歩に行って来るとは伝えておいた訳だけど…、
 ここが(りゅう)くんが通ってる星羽(ほしばね)高校…。
 私、ほんとうにスパイになったみたい…。

「垣根の抜け穴から行こうぜ」

 抜け穴を抜け、校舎の中を静かに通っていく。

 教室の中荒れてる!?
 窓ガラスも何回も直した感じ…。

 !?

 突然、私達は懐中電灯の光で照らされる。