最強総長は姫を眠らせない。🌹


 お互いの手が離れると、美青(みお)ちゃんは(しゅん)くんの元まで駆けていく。

 (そら)くんも戻ると、スマホが鳴った。

(そら)くん、電話?」

「あぁ、間違え電話だわ」

 また? と思いつつも、
 ほんとうは誰から? と聞くことが出来ない。

 ヘルメットを被りシールドを降ろすと、
 (そら)くんは前のシートに(またが)った。

「てめぇら、いくぜ!」

「オー!」
 (そら)くんの一声に族達が叫び返す。

 冬の星が輝く夜空の下で、黒のバイクが走り出した。

 (そら)くん、私、

 耀(よう)くん、あかりちゃん、

 (しゅん)くん、美青(みお)ちゃん、

 親衛隊補佐、

 特攻隊長、

 奇襲隊長、

 ケツ持ちの下っ端達のバイクがカッ飛ばしながら道路を走り抜けていく。
 私は(そら)くんの背中で嬉し泣きする。

雪乃(ゆきの)、夜風、冷たくて気持ちいいだろ?」

「うん」

「連れて来て良かったわ」

 表情が見えないのに分かってしまう。

 (そら)くんが幸せそうに笑ってること。

 今日は(そら)くんの誕生日なのに、
 私がプレゼント貰ったみたい。