強面な奇襲隊長が下っ端達に睨みを利かす。
「口を慎め」
しん、と場が静まる。
「雪乃ちゃんはね、スパイだから」
「白坂の彼女のフリをして情報盗んできてもらってるだけだよ」
耀くんがフォローすると、下っ端達が驚く。
「ね、総長」
「あぁ」
えぇ!?
私、スパイにされちゃった…。
「見かけによらず、すげぇな」
親衛隊補佐が関心する。
「耀、アレを」
「はいよ」
宙くんに命じられた耀くんは椅子に置いてある紙袋を持ってくる。
「雪乃、あかり、前に並べ」
え、なんだろう?
私とあかりちゃんはそれぞれ並ぶ。
「雪乃」
「あかり」
「暴走族鬼雪の特攻服を進呈する」
宙くんに言われ、もう言葉にならない。
私達は泣きながら耀くんから紙袋に入っていた特攻服を受け取る。
すると、ふわっ…。
それぞれ上着だけ着せてくれた。
「ふたりとも良かったな」
「今日は総長の誕生日だ。食って飲んでカッ飛ばすぜ!」
春くんが明るく言うと、
「オー!」
族達は盛り上がる。



