「はい」
 短く答えると、

「ッ…」

 両足が痺れて限界だった私は、
 座り込む状態から両足を解放し、ベットの下に、すとんと落とす。

 すると(そら)くんは両足の間に立つ。

 上からかっこいい目で見つめられ、私が両瞼を瞑ると、
 (そら)くんは左手で腰に触れ、
 右手で私の髪を掻き分け、唇を奪った。

 (こぼ)れ落ちる涙は、
 まるで光のように輝いて消えていく。

 後ろの窓から夜空の星々が見え、きらめいた。
 輝きは消えない。

 9月29日の今日を、
 私は絶対に忘れない。
 この先に何があっても。