最強総長は姫を眠らせない。🌹



 私の(まぶた)がゆっくりと持ち上がる。
 両目に光が宿り、ぱちっ…と開いた。

 白い天井……?
 涙でぼやけてよく見えない……。

雪乃(ゆきの)、起きたか」

 え?
 (そら)…くん?

「ここ、どこ…?」

「保健室」
「体育館裏から俺がここまで運んだ」

「そっか…ありがとう」
「ずっと起きたまま、手、握ってくれてたの……?」

「あぁ」

 (そら)くんの寝顔、見たかったな……。

「寝てても良かったんだよ……?」

 (そら)くんは切なげな顔をする。
「寝れる訳ねぇだろ」

 あぁ、どうしよう。
 もう、泣きそうだ。

「あかりちゃんと…美青(みお)ちゃんは…?」

「先生に見てもらったけど大丈夫だったから」
耀(よう)(しゅん)と一緒に教室に戻って文化祭の打ち上げ行ったわ」
「先生は今職員室行ってていない」

「そっか…」

 私は(そら)くんをもう見ていられなくて、
 握られていない左手の甲で顔を隠す。

 止まらない涙。


雪乃(ゆきの)、ぜんぶ、思い出したんだな」