「もう朝の2時か…」
 眠れない私は、ベットから起き上がった。

 朝の5時まで残り3時間。
 3時間は寝ておきたいけど無理そう……。

 昨日の朝までは(そら)くんに会いたくて、
 とにかく会いたくて、
 暗闇のベットの上で一人、両手で顔を隠して泣くだけだった。

 でも、5月になった今日は。

 私は自分の唇に人差し指を当てた(そら)くんを思い出し、
 ベットの上で自分の顔を両手で隠す。

 顔が熱い。
 今日から高校で毎日(そら)くんに会えると思うと、
 嬉しくて眠れなかった。