私は両目を見開く。 え……。 「敵の姫になる約束をしたかもしれない君が宙(そら)と一緒にいるべきじゃない」 「それに宙(そら)は良い男じゃない。悪い男だよ」 「鬼雪(おにゆき)も乗っ取ってさ」 「宙(そら)といるから苦しむ」 「離れた方がもう苦しまずに済むんじゃないかな?」 確かに離れた方が記憶を思い出さずに済むのかもしれない。 ズキンッ。 「う…」 「雪乃(ゆきの)ちゃん!?」 「ごめん、厳しい言い方して」 「でも俺、雪乃(ゆきの)ちゃんの苦しむ姿見たくないんだよ」 耀(よう)くんは後頭部に触れたまま私の肩に顔を埋める。