え、(しゅん)くん、美青(みお)ちゃんの隣!?

 驚いていると、鞄を右肩にかけたあかりちゃんが私の前まで歩いて来る。

「あ、ゆきのん、後ろ!?」

「え、え、あかりちゃん、前!?」

「やったぁ~」
 あかりちゃんが、はしゃぎながら喜ぶと私も微笑む。

「あれ、隣あかり?」

「!!」
 あかりちゃんは両目を見開く。

 耀(よう)くん、あかりちゃんの隣だ!!

「あかり、よろしく」

「う、うん、よろしく」
 あかりちゃんは林檎のように顔を赤らめながら言う。

 私の顔が、ぱあっと明るくなる。

 やったぁ。
 良かったね、あかりちゃん。

 ドサッ。
 誰かが隣の机に鞄を置いた。
 私は振り向く。