パタパタッ。 駆けてくる足音が聞こえた。 「雪乃(ゆきの)!」 紫のTシャツ姿の宙(そら)くんが必死に叫ぶ。 「よくここが分かったな」 「お前が雪乃(ゆきの)を連れてくのが見えたんだよ」 琉(りゅう)くんは宙(そら)くんの右肩にぽんっ、と手を乗せる。 「…お前を嫌う先輩達に絡まれてたぞ」 「…姫を一人にするなよ」 「…だからお前は俺には勝てない」 耳元で嫌味を囁くと、 「姫、またな」 私にそう言って保健室を出て行く。 「大丈夫か?」 「うん」 私は起き上がる。 「おい、まだ寝てろ」 「宙(そら)くん、見て」