「心配すんな」 「囮(おとり)の下っ端達が上手く撒くからここには来ねぇよ」 「それは次に会う時に返してくれればいい」 「またな、姫」 琉(りゅう)くんは私のぽんっと頭を叩き、宙(そら)くんの横を通り過ぎる。 その時、耳元で囁く。 「…まさか姫が一部記憶喪失だとはな」 「…だが記憶があろうとなかろうと変わらない」 「…期限は今年のクリスマスイヴだと忘れるな」 「っ…」 宙(そら)くんは複雑な表情を浮かべると琉(りゅう)くんは歩いて行った。 終わったんだ…。 良かった……。 宙(そら)くんは駆けてくる。 「大丈夫か?」