私の秘密

夢花と話しながらも、教室に入ったあと、チラチラと彼の席を横目で見たが、彼は座っていなかった。













心の奥で一安心すると、四限にある現代文の課題のノートを夢花に渡し、席に着いた。





















あと1分でチャイムが鳴る。














私の記憶だといつも早坂くんは、先生からの目を気にしていたし、チャイムが鳴る3分前には必ず着席していた。だから今日はもしかしたら来ないかもしれない。














私はとりあえず安心したのか、一息ついた。















正直本当にこのタイミングで会いたくなかったので、朝から憂鬱だったのだ。











だから、この月曜日で早坂くんが来ないことが心から嬉しかった。













早坂くん近くの席の男の子達が、










｢早坂今日来てないんですけど〜、萎えるー。｣







｢早坂が来てない？！おい、体育負けたってば〜、、｣














などと話しているのが聞こえた。













申し訳ないけど、私は早坂くんが教室に来なくてとても安堵した。













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無事四限の現代文も終わり、昼食を挟んだ5限に体育の授業だった。















着替えてグラウンドに向かうと、まだ5月というのに日差しが照りつけていた。















｢あっつ〜、、日焼け止め塗っといてよかったすぎる。。｣











そこには、隣で暑さにやられて死んだ顔してる夢花がいた。













｢ほんとに暑いね。日差しが刺すように痛い。｣











｢ねぇ！しかもこんな中、今日ドッチボールらしいよ？！ひぇ〜、ほんとに無理〜(；；)｣












夢花は私に抱きつきながらそういった。










｢…………え。。。ドッチボール。。。。？？？｣













こんなに暑いのに背筋がゾクッとする。









私は元から運動神経が悪いのに比べて、ドッチボールが大の苦手なのだ。











昔からドッチボールで高速のボールを当てられるのがとても苦手で、男子が狙いを定めて放つ輪ゴムをあてられているような気分でとても苦手だった。