私の秘密







あの後、どうやって家まで帰って寝たのか覚えてない。















ただ、私が逃げて帰る前に渡された紙切れだけは持っている。












家に帰ってその紙切れを開くと、一言だけ書いてあった。












「キス、しよっか。」

















金曜日から2日経って、月曜日が来た。




















彼が昨日言った言葉と漫画の章の題名は、私が落とした漫画の内容と同じだ。














私が落としてしまったTL本は、私が好きでよく読み返していた漫画で、1巻目だった。
















好きな漫画なので漫画の構成全てを記憶している。















「はぁ。。ホント厄介…。」
















「えー?なにが??」



















後ろから声がして思わず振り返るとそこには、私の唯一の友達の相原 夢花(あいはら ゆめか)がいた。














「?!」













「なにそんな驚いた顔して〜笑。ブツブツなんか言ってたけどなんの話し〜??」















彼女はポニーテールを揺らしながら私に近づくと、どちらかと言うとツリ目がちな目で私を見つめてくる。















「なんでもないよ、ただ今日の現代文の課題が分からなくて自問自答してただけ。」
















「あ〜!!!!現代文の課題やってないよ〜!!!やばい!!零みせて〜!!!‬т т」















「も〜、、しょうがないから見せてあげる。」














何とか話題を課題に向けさせたので、夢花は現代文の課題のことで頭がいっぱいになってしまったようだ。















その後はたわいもない話をして教室に向かうと、各々の席に着いた。