対シンデレラ


高校は中学の人たちと被りたくなかったから、皆が南に行く中、私は北の高校へ進んだ。

知ってる人は1人もいなかった。

ここで、世の中は可愛い子の味方なのだと思い知った。

可愛い子は先生にも気に入られる。ブサイクだったら許されない発言も許される。

男たちは口を開けばすぐ「あの子は可愛い」「あいつは可愛くない」だった。

高校の記憶は恋愛ばかりだ。

友達の紹介で大学生の彼氏ができて、車で迎えに来てもらって優越感に浸っていた時もあった。

マネージャーをしていて他校の人と付き合ったこともあった。

修学旅行で男子部屋に行って風呂場でsexをしたこともあった。

同部屋の奴らが聞き耳を立ててたらしく、翌日話題になっていた。その男の子は彼女も居たから。

あまり良くない噂も聞いていた。