「知らないですけど.....。」
確かに雅先輩の次の次の次の次ぐらーいにはイケメンかもしれないけど?
自分が世界中の女子から好かれてるって勘違いしちゃってるのかな。
「へぇ......。」
ショックというか、驚きを隠せないと言ったような表情をしている。
「.....名前は?」
「.....長倉莉優です。あなたは?」
「俺は、和泉川永遠。」
「いずみがわとわ?」
「そうだけど、」
いずみがわとわ。
なんだかとっても呼びづらいんだけど。
「.....とわ。」
「は?初対面で呼び捨てかよ。」
え、急に口悪くなったこの人。
「とわって呼ぶわ!」
イケメンだろうがなんだろうがわたしには関係ないし。
「勝手に....。」
「あっ、ちょっと待ってて。」
引っ越の挨拶の時の為に用意しておいたタオルの詰め合わせを玄関の収納棚から取り出す。
「隣に引っ越して来たからこれからよろしくね。」
永遠の前に両手で差し出すと、永遠はそれを一瞬だけ見ただけで受け取らない。
「よろしくするつもりないから。」
そう言うと永遠は扉の奥へと消えていった。
なに、今の.....。
失礼すぎじゃない?!
ちょーっと顔が良いからって性格悪すぎ!
このタオルだって老舗デパートでちゃんと選んでそこそこ値段したのにっ!!!
